島守の水田跡

 

平成26年度八戸自由大学第2回講座より抜粋

演題 「島守の中世水田跡と文化的景観」

講師 古舘光治氏

講師略歴 昭和27年八戸生まれ。同46年県立八戸北高校卒業。同50年駒澤大学文学部歴史学科卒業。同年、八戸市役所職員採用。以降、教育委員会、文化財保護・芸術文化行政担当を経て、八戸市史編纂室長、産業振興部観光課長、まちづくり文化観光部長などを歴任。平成25年市役所退職後、株式会社八戸港貿易センター専務取締役。「南郷村誌」刊行、「八戸ふるさと検定テキストブック」、新編八戸市史「地誌」などに執筆。歴史経験を活かすために「歴史楽者」を名乗る。

はじめに
昨年秋から、新聞報道されている「島守の中世水田跡」って何なのか? その歴史的意義とは? 地域にとってどのような意味があるのか? 地域と歴史の関係性、現代から考える地域の歴史、景観と歴史の関係は何なのか? 島守を題材にそうしたことを考えてみたいと思います。

講座レジュメより

1・島守の「中世水田跡」とは
(1) 入間田宣夫氏(東北大学名誉教授)の講演
(2) 島守の中世史料 (糠部四戸某入道跡注文  すまもり公田百姓年貢結解状)
(3) その歴史的意義 (鎌倉時代後期の記録と現地の中世水田環境が一致する。現在まで続く島守の原点が明確になった。驚異の米作り700年!)

2・島守の「中世水田跡」をどのように活用していくか
(1) 歴史が貢献する中世農村の事例
① 岩手県一関市「一関本寺の農村風景」  平泉中尊寺ゆかりの荘園、重要文化的景観、世界遺産への追加登録をめざす
② 大分県豊後高田市「田染荘小崎の農村景観」  宇佐八幡ゆかりの荘園、重要文化的景観、田園空間博物館
(2) 文化的景観について
①世界遺産に始まる考え方
②景観法と文化財保護法「重要文化的景観」
③東北の重要文化的景観選定事例から  山形県西村山郡大江町「最上川の流通・往来および左沢町場の景観」
④文化的景観の時代性
超高層ビルがない銀座、自己主張を弱めたマックやローソンのディスプレイ、日本橋を覆う首都高速
未来に向けて文化的景観を創る(種差海岸)

3・歴史資源を活用する考え方
(1) 歴史という地域資源  地域の歴史資源を育てる
(2) 地域の歴史資源を整える  中世の水田跡、虚空蔵サマ(島守春まつり)、島守四十八社、えんぶり、虫追い、祭り、神楽、庚申塔、島守言葉、平重盛伝説、etc
(3)地域の歴史資源を活用する  地元の人が暮らしのなかで、田園空間博物館

4・島守はどんな農村をめざすのか
(1) 現代社会と農村
(2) 交流人口を増やす
(3) 「気になる田舎」になる